【RPA奮闘記Vol.1】RPA(Robotic Process Automation)って本当に必要なの?その2

らっきぃです。前回の「【RPA奮闘記Vol.1】RPA(Robotic Process Automation)って本当に必要なの?」、お読みいただけましたでしょうか。今回は「その2」をお届けしたいと思います。

もくじ

  • 4.WEBアプリとの連携は?
  • 5.業務のRPA化を考えるときのポイント
  • 6.まとめ

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4.WEBアプリとの連携は?

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私がRPAで業務の自動化をしようと思ったとき、最初に頭に浮かんだ業務は、社内で利用しているWEBシステムの「ユーザー登録業務」でした。

年に数回しか発生しない業務ですが、登録時の設定項目が多いため、作業が発生するときには、設定条件を、うろ覚え状態。

登録と同時に課金されることもあり、毎回マニュアルを見ながら、慎重に登録作業を実施していました。

これをRPA化できれば、「ポイっ」とボタンを押すだけで登録してくれて、とっても楽!と思ったのです。

ところが、実際に作ってみて、ひとつ問題が発生しました。

使っていたWEBシステムはクラウド版。

ある日、提供会社でシステムのアップグレードがあり、ユーザーインターフェース(操作画面・操作方法)が大きく変更されたのです。

RPAツールでWEB画面操作の判断をするには、いくつか方法がありますが、この判断のもとになるものがユーザーインターフェースです。これが変更されると、RRAツールで作成したプログラムは、正しく動かなくなってしまう可能性があります。

◎ユーザーインターフェースが変わることによるデメリット

RPAツールでのWEB画面操作を判断させるには、主に次の3つのような方法があり、それぞれ、システムのユーザーインターフェースが変わることで、発生するデメリットをご紹介します。

①ボタンや画像などの[位置]で、利用者の操作を判断させる方法

例:[決定]ボタンの位置が変わることで、ボタンを判断できなくなる

②ボタンや画像などの[イメージ]で利用者の操作を判断させる場合

例:[ボタン名]が変わることで、ボタンを判断できなくなる

③ボタンや画像のHTMLコードで利用者の操作を判断させる場合

  (※HTMLコード・・・ウェブページを作成するために開発された言語で書かれたコンピュータが読める文章のこと)

例:画面上のボタンが増えたことで、HTMLコードのボタン名を[select]から[decision]に変更されたことで、ボタンを判断できなくなる

私は、ユーザー登録業務のプログラムを作成したとき、③の方法でボタンを判断させていただのですが、あるときRPAで作成したシナリオの実行ボタンを押したとき、エラーになりました。

急いでいたため、結局、シナリオを直す手間を省き、手動でユーザー登録を行いましたが、後から確認したところ、WEBシステムのユーザーインターフェースが変更された時に、上記の例のように、HTMLコード(ボタン名)が変更されていたことがわかり、シナリオを修正しました。

このように、クラウド版のシステムは、自動的にユーザーインターフェースが変わってしまうこともありますので、場合によっては、作成したシナリオが正常に動作せず、シナリオの修正が必要となります。

WEBシステムをRPAで自動化する場合は、WEBシステムの変更頻度や、シナリオ修正の手間と、自分で実施する場合の手間と頻度も念頭におき、RPA化すべきか?の判断をすることも必要です。

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5.RPAで業務の自動化を考えるときのポイント

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「RPAで自動化できる!」と思うと、いろいろな面倒な業務をすべて任せたくなりますよね。

でも、これまでお話ししたとおり、RPAには得意なことと不得意なことがあります。

RPAを上手に活用していくためには、下記のような考え方も必要です。

①業務の中の一部分を任せる

業務の自動化を考えるとき、1つの業務の中の一部分をRPA化すると考えることも大切です。

RPAが苦手な部分が含まれるから自動化をあきらめるのではなく、一部をRPAで自動化するだけでも、業務効率があがる場合もあります。

例えば、さきほど例にあげたWEBシステムへのユーザー登録は、登録の依頼メールが届いたら実行することになっています。

「〇〇という件名のメールが届いたらユーザー登録を実行する」というRPAにすることもできるのですが、このメールの件名は「人が入力するもの」です。

件名のルールは決まっていますが、人的ミスで余計な空白が入ったり、半角と全角が違っていたりして、件名が正しく判断できない可能性を考えると、「〇〇という件名のメールが届いたら」という判断は、人が行うことにして、「ユーザー登録を実行する」部分だけRPAに実施してもらうことができます。

(最初にお伝えした、RPAが苦手な「個別の判断」は除く、ということですね。)

②運用を見直す

RPAで業務を自動化するにあたり、可能であれば運用を見直すことも視野にいれましょう。

例えば、さきほど例にあげたWEBシステムへのユーザー登録では、Excelに記載されたユーザー情報をもとに、WEBシステムのユーザー登録を行います。

自分で実施していたときは、いつ作業したかわかるよう、Excelのファイル名に日付をつけていました。

しかし、RPAでファイルを検索するときに、ファイル名に日付が含まれていると、ファイルを特定する条件判断が複雑になるため、登録前のファイル名には日付を含めず、処理が終わったファイルにRPAで日付をつけて保存するように、運用ルールを変更しました。

このように、RPAには苦手なこともあることを踏まえて業務を分割したり、運用を見直したりすることも、効率化・自動化のためには大切なステップです。

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6.まとめ

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いかがでしたか。

RPA化を進めるべきか?のヒントになりましたでしょうか。

普段から業務フローやマニュアルを作っていれば、比較的業務を整理するのは簡単ですが、「手順は担当者の頭の中!」ということも実際には多いのではないでしょうか。

GFCでは、社内で業務フローの作成やマニュアルの作成にも力を入れており、特に部署間連携が必要な定型業務においては、有効に活用されています。

もしも、業務の整理やRPAツールの導入にお悩みであれば、お気軽にGFCにご相談ください。

御社の業務が効率的に進められるよう、お手伝いさせていただきます。

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