新しいことを始めるときの注意点

こんにちは、タピオカです。

以前、読書のススメというブログへ、本と本の化学反応が起きることがワクワクすると綴りました。その中でも良いなと思った化学反応を今日、ご紹介したいと思います。

まずは1冊目、「Think Smart」という本の中から、「ハンマーを持った人」というお話。「大工さんがハンマーを持ったら、全て釘に見えてしまう」という表現があり、これは「専門的な知識や経験は、考え方を偏らせてしまう」といった意味が込められているとのこと。

続いて2冊目、ITIL(Information Technology Infrastructure Library=ITサービスマネジメントにおける成功事例をまとめた書籍群)の中の本に、「プロダクトアウトとマーケットイン」という言葉が出てきました。何らかの製品(プロダクト)を生み出す際、「プロダクトアウト」は作り手を中心として生み出すこと、「マーケットイン」は市場のニーズを中心に生み出すこと、と定義されていました。

「ハンマーを持った人」と「プロダクトアウトとマーケットイン」を結びつけて考えたのですが、「ハンマーを持った人」が新しいことを始めようとすると、「プロダクトアウト」に偏るのだろう、と思いました。例えば私のようなITエンジニアは、どんな課題でもITで解決しようと考えがちです。でもよくよくその課題を見てみたら、実はデザインやコミュニケーションに問題があったり、アナログで解決できたりするのに、ITを駆使することにこだわって、偏った判断をしてしまう、なんてこともあるかもしれません。得意なものばかりに偏ってしまうと、かえって遠回りをしてしまうケースというのは、身に覚えのある方もいるのではないでしょうか。

ここで大切なのは、「自分の思い込み」に気づくことではないかと思います。人には「無意識」という見えないメガネがかかっていて、メガネが赤ければ世界は赤く見えてしまうし、同時に赤い色が見えなくなってしまうもの。私も体験がありますが、小さな子供を連れていると、同じくらいの子連れ世代の人がよく目に入ってきます。その時、勝手に「世の中には子供が多いんだな」と思ったりしますが、実は「少子化」と言われるように、日本には子供は少ない。私に子供がいるから、「ママ視点メガネ」がかかっているのでしょう。

「メガネ=価値観」であり、一人一人が違っているという当たり前に気づかずにいることで、よい方向に働くこともあれば、悪い方向にも働くこともあると思います。でもそれに気づかず、無意識に行動することがマイナス要素となるのは、悲しいことだとも思います。メリット・デメリットの両方を理解した上で、「私はこう思う」と決められることが最善なのではないでしょうか。そして自分に見えていないものがあるように、人にも見えていないものがあることにも気づき、寛大な気持ちになることもとても重要だと考えています。

自分の価値観に気づくために「簡単にできること」として、年下の人や年上の人と話すことで、世代による価値観の違いに気づく、というのはいい機会になるのではないでしょうか。日頃から自分の価値観を少しずつ理解しておくことで、何か新しいことを始めるときに、その「気づき」を味方にして、よりよい未来を創れるといいな、と思う今日この頃です。

では次回もよろしくお願いします!

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