みなさん、こんにちは!
踊る!研修講師“らっきぃ”です。
今日は、Excelでタスク管理をしている方からいただいたご相談をもとに、タスク管理を楽にする、効率的な機能をご紹介します。
今回のテーマは、
完了タスクの背景色を効率的に変更する!
です。
もくじ
◆よくある!完了したタスクの背景色を変更する方法
◆たった“3ステップ”で、あっという間に設定できる!
1.[完了]の判断を行うための”入力ルール”を決める
2.[完了]の判断を行う列を追加する
3.条件付き書式を設定する
◆よくある!完了したタスクの背景色を変更する方法
Excelでタスク管理をしているときに、よく見かけるのが、
「完了したタスクの背景色を変更する」
という方法。
[灰色]など、文字が読みにくくなるような色を設定することで、タスク一覧を見たときに、完了したタスクかどうかが、パッと一目でわかるので、とても便利な方法です。
ところで、この背景色の変更ですが、あなただったら、どんなふうに設定しますか?今回の相談者の方は、下記のように実施していました。
「完了したタスクの範囲を選択し、セルの背景色を変更する」
一日に複数タスクが完了するので、この操作を何回か繰り返しているそうです。表が横に長くて、範囲指定するときにスクロールが発生するため、意外と面倒。何かいい方法はないか?とのご相談でした。こんなふうに“都度”範囲を指定して、背景色を変更している場合は、実は、ほんの少しの工夫で、もっと簡単に背景色を変更することができます。
◆たった“3ステップ”で、あっという間に設定できる!
今回のようなケースでは、Excelの“条件付き書式”という機能を使うことで”完了タスクの背景色を変更する”という作業を、効率的に(楽に)することができます。
“条件付き書式”は、
指定した条件に従って、書式を設定することができる機能
です。
具体的な手順は、たったの3ステップ!
1.[完了]の判断を行うための”入力ルール”を決める
2.[完了]の判断を行う列をつくる(すでに存在する場合は不要)
3.条件付き書式を設定する
ここでは、下記のようなタスク管理表をもとに、具体的な設定方法をご紹介します。
それでは、さっそくやってみましょう。
1 [完了]の判断を行うための”入力ルール”を決める
まずは、Excelに[完了したタスク]であることを判断してもらうための入力ルールを決めます。簡単な入力で判断できるようにするため、今回は、下記のような入力ルールにします。
<[完了]を判断するための入力ルール>
・完了の場合 数字の「1」を入力
・未完了の場合 ブランク(何も入力しない)
上記の入力ルールを使って、数字の[1]を入力することで、[1]を入力した行のタスクの背景色を灰色に変更するような設定を行います。
2 [完了]の判断を行う列を追加する
次に、[1]で決めた入力ルールに従って、データを入力する([完了]の判断をする)ための列を追加します。自分が使いやすい位置でかまいません。また、すでに該当の列がある場合は、この手順は省略します。
下記の例では、B列に列を追加しています。項目名は、自分がわかりやすい項目名をつけましょう。ここでは、[ステータス]としています。
3 条件付き書式を設定する
追加した[ステータス]列に入力される内容を使って、条件付き書式の設定を行います。条件付き書式は、下記の流れで設定します。
(1)背景色を変更したい範囲を選択する
(2)条件付き書式を設定する
(3)設定結果を確認する
(1)背景色を変更したい範囲を選択する
ここでは、B列に[1]を入力したときに、背景色を変更したい範囲を選択します。基本的には、タイトル以外のタスク表全体を選択するとよいでしょう。下記の例では、[A3~J12]を範囲選択しています。
(2)条件付き書式を設定する
上記(1)で選択した範囲に対して、条件付き書式を設定します。
<手順>
①[ホーム]タブの[スタイル]グループにある[条件付き書式]をクリックします。
②[新しいルール]を選択します。[新しい書式ルール]画面が開きます。
③[数式を使用して、書式設定するセルを決定]をクリックします。
④[次の数式を満たす場合に値を書式設定]の下にあるテキストボックスをクリックし、条件式を入力します。
<効率的な式の入力方法♪>
1.判断のもとになる[B3]セルをクリックします。画面には[=$B$3]と表示されます。
2.[F4]キーを[2回]押して下記の表示に変更します。
[=$B3]
★One Point!★
[$]マークは、列番号(A、B、Cなど)や行番号(1、2、3など)の前に付けることで、位置を固定します。(絶対指定というセルの指定方法です。)
[F4]キーを押すたびに、固定する場所([$]マークを付ける場所)を簡単に変更することができます。
今回は、式を下にコピーしたとき、行番号は固定したくないため、行番号の前の[$]を外します。
3.B列に数字の[1]が入力された時に背景色を変更したいので、数字の[1]が入力されているかどうかを判断する計算式にします。上記[2]の式の後ろに、半角で[=1]を入力します。
4.[書式]ボタンをクリックします。
5.色を選択し、[OK]ボタンをクリックします。
下記の例では、[最左列][上から5番目]の灰色を指定しています。
6.[新しい書式ルール]の画面に戻りますので、[OK]ボタンをクリックします。
(3)設定結果を確認する
設定が完了したら、自分が意図した条件で動作するかを必ず確認しましょう。今回は、B列に[1]を入力した行の、表の背景色が、灰色に変更されることを確認します。
それでは、番号[3]の[(□□会議の資料印刷(〇〇報告書))]が完了した場合を例として、[B5]セルに、半角数字の[1]を入力し、[Enter]キーで確定しましょう。
[A5~J5]までがグレーアウトされましたね。無事、設定完了です。
いかがでしたか?
数字の[1]を入力するだけで、あっという間に完了タスクの背景色を変更することができました。この方法は、タスク管理以外の表でも活用することができます。あなたが使っている表で、[状態に応じてセルの色を変えている]項目があれば、この記事を参考に、”効率的な表”に、バージョンアップしちゃいましょう!
◎もっと便利に!バージョンアップ!◎
今回の例では、[ステータス]欄に入力する情報を数字の[1]か[ブランク]と決めました。せっかくルールを決めても、[ステータス]欄によけいな文字が入ってしまうと、意図した動作をしなくなってしまいます。
そんなときは、入力ミスを防いだり、勝手に入力ルールを追加したりできない工夫をすると、より効率的な表にバージョンアップすることができます。
その方法は・・・下記の記事でご紹介しています。
【タスク管理編】入力ミスや意図しないデータの入力を防ぐ!
・入力ミスを防ぎたい方
・決められたルールで入力をさせたい方
ぜひ、合わせてご覧いただければと思います。
GFCでは、ミスや情報漏洩を防ぐ方法を学べるExcel講座を実施しています。
◆“かゆいところに手が届く?”Excel講座 中級編
ミスや情報漏洩を防ぐフォーマットを作成するコツ
https://www.goodfield.co.jp/training/excel/excel_3
条件付き書式は、作業効率の向上はもちろんですが、入力ミスを防ぐためにも大いに役立ちます。
ご興味のある方は、ぜひお問い合わせください。
今回の記事で、あなたのビジネスライフが少しでも”楽になる”ことを祈って・・・。
今日もお読みいただき、ありがとうございました。
※このブログに記載した操作は、Excel2019をベースにしています。お使いのバージョンによって、名称や設定方法が異なる場合があります。
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