Active Directory 2012 R2から2016へ ドメインコントローラのバージョンアップ その一

こんにちは。
ヒゲダルマです。

ぼちぼち、サーバー機器の保守切れに伴うリプレースでActive Directory(AD)2012 R2から2016へのバージョンアップという事案が増えてきました。

そこで今回から7回に分けてADのバージョンアップについて取り上げようと思います。

ところで、弊社では数多くの AD 構築/移行案件を手掛けております。ご興味を持たれましたら、是非、こちらまでお問い合わせ下さい。

ADのバージョンアップは≒ドメインコンントローラ(ドメコン)のバージョンアップということになりますが、ドメコンのバージョンアップには以下2パターンがあります。
・インプレースアップグレード
・ローリングアップグレード

インプレースアップグレードはドメコンとなっているサーバーのOSそのものをWindows Server2012 R2からWindows Server2016へとアップグレードし、同時にADをバージョンアップするアプローチです。

ローリングアップグレードは新規のWindows Server 2016のサーバーをドメコンとして既存のADに参加させ、参加後にADを2012 R2から2016へとバージョンアップするアプローチです。

前者だと必要とされるリソース(サーバーの台数など)が少なくて済み、一見良さそうですが、冒頭書いた通りサーバー機器の保守切れに伴うリプレースというケースでは、そもそも古いサーバーをアップグレードする意味がありませんし、また、古いサーバー機器でWindows Server 2016が正常に動作させる為にはメーカーのサポート状況や最新ドライバーの提供の有無など、結構面倒な確認や検証作業が必要となります。また、バージョンアップ作業中はサーバーの利用が制限されることにもなります。

と言うわけで、後者=ローリングアップグレードを採用するのが一般的かと思われます。(弊社でもこちらのアプローチでご案内することが殆どです。)

では、ローリングアップグレードのザックリとしたアプローチですが、図にまとめましたので、順を追って見ていきたいと思います。(ドメコン2台以上の構成がADの推奨となりますので、ここでご紹介する内容もドメコン2台のケースといたします。)

▼現状:良く有るドメコン2台構成のADで、OSは両方Windows Server 2012 R2です。
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▼Step1:既存ADに新規Windows Server 2016のサーバーを2台ドメイン参加させます。
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▼Step2:新規Windows Server 2016のサーバーをドメコンに昇格します。
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▼Step3:既存ドメコンから新規ドメコンへ操作マスタ(FSMO)を移行します。
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▼Step4:既存ドメコンと新規ドメコンのIPアドレスを入れ替えます。
<図は省略します。>

▼Step5:既存ドメコンを降格します。
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▼Step6:ADの機能レベルを2012 R2から2016へバージョンアップします。
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如何でしょう。だいたいイメージは掴めましたでしょうかね。。。
では、具体的な手順について、次回以降紹介したいと思います。

当連載は番外編含め、以下の通りとなっております。少々長いですが、宜しければご一読下さい。

Active Directory 2012 R2から2016へ ドメインコントローラのバージョンアップ その一
Active Directory 2012 R2から2016へ ドメインコントローラのバージョンアップ その二
Active Directory 2012 R2から2016へ ドメインコントローラのバージョンアップ その三
Active Directory 2012 R2から2016へ ドメインコントローラのバージョンアップ その四
Active Directory 2012 R2から2016へ ドメインコントローラのバージョンアップ その五
Active Directory 2012 R2から2016へ ドメインコントローラのバージョンアップ その六
Active Directory 2012 R2から2016へ ドメインコントローラのバージョンアップ その七
Active Directory 2012 R2から2016へ ドメインコントローラのバージョンアップ その後

以上、駄文散文ではございましたが、ご拝読ありがとうございました。

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