こんにちは、あーくん です。
前回は Windows 10 Enterprise LTSB 2016 を紹介 しましたが、今回はWindows 10 Enterprise LTSB 2015/2016 (以下 LTSB) がマッチする環境とマッチしない環境に分けて、私見を交えながら解説いたします。
◆マッチする環境
a. お客様セキュリティ要件により、インターネット接続不可の環境
インターネット接続不可なので、そもそも Windows Update が実行出来ないため、どのエディションでも良いのでは?と考えがちですが、「Semi-Annual Channel」「Semi-Annual Channel Targeted」を採用する Windows 10 ではサポートライフサイクルが短いため、「Long-Term Servicing Channel (LTSC)」を採用する Windows 10 LTSB がサポート観点で望ましいです。
b. 業務アプリケーション要件により、バージョンアップを望まない環境
業務アプリケーション要件に、.NET Framework のバージョン指定がされることがありますが、Windows 10 以前の OS と同様に Windows 10 のバージョンによって、採用される .NET Framework のバージョンが異なります。例えば、バージョン 1507 は 4.6 固定、バージョン 1607 は 4.6.2 または 4.7、バージョン 1709 は 4.7.1 固定といったように、.NET Framework が OS バージョンアップにより順次バージョンアップされ、ダウングレードは出来ない仕組みを取ります。
従って、バージョン指定により、アプリケーションが正常動作しない、ソフトベンダーがサポートしないことは実際に起きうる話です。
LTSB 2015 は バージョン 1507 がベースであり、Windows Updateにて .NET Framework がバージョンアップされることはありません。
LTSB 2016 は バージョン 1607 がベースであり、4.6.2 導入環境では Windows Updateにて 4.7 へのバージョンアップを抑制することで、それぞれセキュリティパッチ運用が可能となります。
c. 新機能が不要とされる環境
新しいサービスモデル「Windows as a Service (WaaS)」は理解出来るが、Windows 10 のバージョンごとに追加される新機能は不要であり、Windows 7 からの運用を変えたくない場合は、「Long-Term Servicing Channel (LTSC)」が最善と考えます。
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