【思い立ったが吉日】道徳やルールは盲信するなかれ。

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今回の【思い立ったが吉日】は、道徳やルールといったものは大事ではあるけど絶対ではない、という話をしたいと思います。

先日、「【思い立ったが吉日】文学作品よりドキュメンタリー」という記事をアップしましたが、そんな舌の根も乾かぬうちに芥川賞を受賞したお笑い芸人さんの受賞作を文庫本で読みました。そこに併載されていたエッセイの中に、芥川龍之介が書いたという言葉が引用されていました。

道徳は便宜の異名である。「左側通行」と似たようなものである。(侏儒の言葉)

どうしてこんな言葉が引用されたかというと、こんなエピソードが紹介された後に紹介されていました。筆者であるお笑い芸人の方が小学生の頃、同じクラスに不登校の生徒が現れた際、正義感あふれる担任がホームルームで「人の悪いところばかりをみないでいいところを見るようにしよう」と訴え、生徒一人ひとりの長所を上げ始めたのだそうです。「●●さんは今日まで学校を休んでいません。●●さんは水泳で600メートル泳ぎます。……」などと担任が述べていく中、筆者は出席番号が後ろの方なので順番が後の方だったと。そしていよいよ筆者の順番になったら、「●●さんは移動教室の時、よく電気を消してくれます」と言われたのだそうです。

筆者は、他の生徒との「長所」の違いに、我が耳を疑ったそうです。他の生徒の長所はこれからの人生で武器になるようなものだというのに、自分の武器は「電気を消すこと」なのか、と(笑)。道徳に従順であろうとした子どもの頃の筆者は、他の生徒の長所と自分の長所が同質なものでなくてはならない、と理解しようとしたけれど、それがどうにも受け入れられずにいた時に、前述のような芥川龍之介の言葉に出会い、楽になったと言うのです。

そんなエッセイを読みながら、ふと、私も中学生の頃を思い出していました。中学2年の時の担任で、わりと年配の男性の先生が、今思えば私に「道徳を疑え」「ルールを鵜呑みにするな」と教えてくれたように思います。印象に残っているのは、その先生からホームルームで「青信号だからとむやみに横断歩道を渡るなかれ。青信号だったとしても車が突っ込んでこないとは限らない」といった主旨のことを話されたこと。「確かに、その通り」とやけに納得したのを覚えています。でもきっと、今の学校で先生がこんなことを言ったら、ヤフーニュースに載るようなことになるんだろうなあ、などと思ったりもします。

その先生は、生徒たちにずいぶんと慕われていました。私の中学の体育祭は学年毎のクラス対抗になっていたのですが、見事優勝。その原動力となっていたのは、先生が体育祭の朝に「おまえら、優勝したら全員にアイス奢ってやる!」と言ってくれたことでした。いいんすか、学校でアイス食っても、とみんなが驚き、躍起になって、がんばった結果でした。たかがアイス、されどアイス。これもまた、今の学校では問題になりかねない話ではありますよね。

道徳だとかルールだとかは、守らない人ばかりになると大変なことになるけど、それが絶対であると盲信するものでもない。そう認識しながら日々の生活だったり、仕事だったりに取り組むのと、そうでないのとではずいぶんと大きな差が生まれるような気がします。私たちGFCも、すでにあるものを全て正しいと信じ込まずに、いろんな角度からものを見て、新しい視点が生まれるような努力をたゆまず続けていきたいと思います。

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